※ 「今月の衛星画像」 2020年のテーマは カラーコンポジットの世界 です ※
 Vol.22
−02    2020年02月号

マングローブ林を抽出する」

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「今月の衛星画像」で使用したデータの中には、「研究利用目的配布」で購入したデータが含まれています。
ADEOS
衛星の場合、データ所有および提供は宇宙開発事業団です。MOS,MOS-1bの場合、データ所有および提供は宇宙開発事業団です。
LANDSAT
の場合、データ所有は米国政府、提供はSpace Imaging(R)/宇宙開発事業団です。またLANDAT8画像については産総研のサイトも利用しています。
SPOT
の場合、COPYRIGHT CNES、提供はSPOT(R)/宇宙開発事業団 です。
また、メリーランド大学やUSGSのアーカイブデータを使用することもあります。

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 2020年のテーマは カラーコンポジットの世界 です


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 カラーコンポジットの世界、第二弾はマングローブ林を抽出するバンドと色の組み合わせです。現行のLANDSAT 8の光学センサーは11バンドありますが、これからRBGの三色でカラーコンポジットを作る組み合わせは165通りとなることは先月号でお伝えしました。
 今月の画像は、石垣島とバングラデシュです。石垣島は名蔵湾のアンパルという干潟でヒルギ林が拡大している場所です。バングラデシュの画像は、ベンガル湾に面したサンダーバンズという地域です。画像は、西のインドとの国境付近のものですが、インドではこの地域は国立公園(スンダルバンス国立公園)に指定されています。ここは、ベンガルトラなど、多様な動植物の生息地となっているマングローブ湿地です。 さて、二つの地域のカラーコンポジット画像を何枚か示しましたが、いずれもLANDSAT8(OLIセンサー)のバンド3,5,6とRGBを組み合わせています。RGB:563ではマングローブ林は赤系統の色で他の植生と明確に区分できます。分光反射特性の妙技というところですね。

 ところでバングラデッシュの国旗を見たことがありますか? 私が学部時代に「アジア地誌」という授業を受講していたときの担当教師は他大学の先生でしたが、出稿時はいつも週刊誌を丸めて教室へ現れ、アドリブで授業をして帰って行くという人でした。今どきの大学の講義では考えられないことですが、脈絡の無い自慢話ばかりで、学生達はヘキヘキしていたことを思い出しました。自慢話の一つが、「バングラデッシュの国旗はオレが決めた」でした。彼は、当地の親日家にして後に有力者となる人と懇意で、建国に当たって国旗をどうしようと相談された際に、マングローブの緑をベースに、二の丸の赤をまねさせたのだと・・。たぶん学生をからかう冗談のつもりでおっしゃったのでしょう。冗談を言った本人はとっくに亡くなっていますが、つまらない冗談だけは当時の学生のアタマの中に生き残っています。ちなみにこの先生は、ウィキのバングラデシュの国旗の由来で紹介されている日本人とはまったく別の方です。
 
 
画像はいずれも、2017/10/26 LANDSAT 8
   
 は画像の位置を示す
 
バングラデシュとインド西ベンガル州付近 のマングローブ湿地 LANDSAT8 RGB:653  画像の東西は約200km
   
LANDSAT8 RGB:653+8 のパンシャープニング画像   LANDSAT8 RGB:432+8 のパンシャープニング画像